商標・知財コラム:首都大学東京法科大学院元教授・講師 元弁理士 工藤 莞司 先生

四季の山歩き里歩き紀行・冬季編
神宮外苑から富士を眺め水仙の葛西公園へ

 テレビで、この時期神宮外苑絵画館前から富士が眺められると知った。大江戸線を利用し外苑から下町月島を歩き、そして水仙が咲き始めた葛西臨海公園を巡ることとした。

国立競技場跡から富士が 大江戸線国立競技場駅に降りると、あった筈の国立競技場は解体され更地状態。それで富士遠望が可能となったという。昭和33年東京開催のアジア大会用に新築され、東京オリンピックの主会場でもあった。
 絵画館前に立つも見えない。屋上からかなと諦め掛け戻ろうとしたら、路上に三脚を立てた方がいた。その方向を睨むと、うっすらと富士の頭らしき姿が見えた。デジカメ望遠を目一杯にし、シャッターを切った。

もんじゃ通りから住吉神社 勝どき駅に降り勝鬨橋へ。現在では開閉はなく忘れられたと思うが、子供の頃は絵本の定番で東京の名所の一つ。西仲通りを行く。店舗間の奥まった場所にあるのが月島観音。歩きながらここはモンジャストリートと気付いた。少し先に勤めていた晴海キャンパスがあり、数回先生方や友人達、家族ともモンジャ焼きを楽しんだことがあった。
 佃大橋橋桁下から住吉神社へ。途中に老舗の佃煮店が三軒残り、当地がその発祥の地で今も営業を継いでいる。家康が、大坂滞在の折り世話になった摂津佃村の漁夫を当地に呼び、住吉神社も勧請したと何かで読んだ。住吉神社、波除稲荷に参拝し、木製復元灯台を見上げ、月島駅へ。途中、海水館跡を通ると、藤村や夢二、万太郎等文人達が、明治末頃滞在した旅館跡地とあった。

水仙の花は? 新木場駅からは京葉線。葛西臨海公園駅前が広い公園。水仙園のある大観覧車下へ。咲く水仙は白い小さな花だ。パラパラと咲き、期待した程ではない。時期が早いのかと首を傾げながら園内を巡り終え、園を出た。後日新聞に、絵画館前から写した富士が掲載され、ダイヤモンド富士であった(2016.2.5毎日)。

2016/1/28歩く

首都大学東京法科大学院元教授・講師 元弁理士
工藤 莞司

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工藤 莞司 先生
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